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特集~和歌山市の魅力発見~

和歌山市の観光名所や、和歌山市の歴史を感じながら、休日を過ごせるスポットを紹介していきます。
長い歴史を誇る街である和歌山市から、今回は和歌山城についてご紹介します。

 和歌山城は、日本百名城に登録されており、遺構の中には国の重要文化財に指定されているものもあります。
 戦国時代末期、羽柴(豊臣)秀吉が紀州攻めの後、その弟である羽柴秀長に命じたことで築城されました。この時普請奉行として指揮したのが城づくりの名人といわれる藤堂高虎らです。和歌山城は藤堂高虎が造った最初の本格的な近世城郭となります。また、付近の地名である「若山」が「和歌山」になったのはこの時です。
 その後、1600年の関ケ原の戦いの後に和歌山城の城主となったのが浅野幸長です。浅野幸長は和歌山城の改修を進め、石垣を整備して天守を造るなど、現在の城郭の基本的な部分を造り上げました。
 1619年に和歌山城主となったのが徳川家康の十男である徳川頼宜です。徳川頼宜は、大規模な城の改修や城下町の整備を行いましたが、あまりに規模が大きかったため、幕府から謀反の疑いまでかけられるほどでした。和歌山城から少し離れたところにある「堀止」という地名は、城の外堀を拡大しようとした際の名残で、現在の和歌山城の広さは往年の4分の1程が残った状態であるそうです。

 和歌山城は大きく分けて、天守閣、二の丸、西の丸、砂の丸と各門で構成されています。天守閣は浅野幸長の築城時は熊本城などのように外壁が全て黒かったようです。その後、十代藩主徳川治宝によって現在と同じ漆喰塗りの白壁になりましたが、1846年に落雷による火事で焼失しました。当時天守閣の再建は幕府に認められないのが通例でしたが、御三家の居城であるということで特別に認められ、再建されました。この天守閣は戦前まで国宝に指定されるほどの建築物でしたが、戦争時の空襲で再度焼失し、1958年に鉄筋コンクリート製で再建されたのが現在の和歌山城天守閣です。
 二の丸は紀州藩の政務を行う藩庁や藩主の公邸、西の丸は藩主の私邸、砂の丸は藩の行事を行うなどした場所でしたが、現在は公園や庭園としてすべて開放され、市民の憩いの場となっており、年間を通して様々なイベントも開催されています。また、2006年に二の丸と西の丸を繋ぐ御橋廊下が再建されました。この御橋廊下は江戸時代藩主のほか限られた者しか使用することができなかった廊下で、坂道になっている廊下は全国的に見ても珍しい造りのようです。

次回も引き続き、和歌山城についてご紹介させていただきます。是非ご覧ください。

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