森口 慎子第70代 理事長

一般社団法人 和歌山青年会議所

2026年度 第70代 理事長 森口 慎子



理事長所信

はじめに

 2015年に入会した私は、事業に真摯に向き合い、仲間を想う奉仕の精神に満ちた先輩諸氏の誇りと自信あふれる姿に圧倒されました。入会間もない私にも分け隔てなく声をかけていただき、可愛がってもらったことを昨日のように思い出します。そして、10年近く経つ今でも私に「あの時は、事業に来てくれてありがとう」と声をかけてくれるのです。出向先で頑張っているメンバーがいれば、大人数で応援に駆け付け、一つの事業を全員で共有し合い、困難なことも仲間と共に笑顔で乗り越える先輩諸氏の姿がとても格好良く、憧れでした。時には進むべき道を誤り、厳しく叱責を受けることもありました。しかし、青年会議所では、困難に直面した時には必ず、手を差し伸べてくれる先輩や仲間の温かさに触れる機会が訪れるのです。そのたびに、人のためを想い、集い続ける団体としてのJCの意義を、私は実感するのです。
和歌山青年会議所には1957年の創立以来、まちと共に歩んできた長い歴史があります。そして本年度は、近畿地区大会の主管、さらに来年度は創立70周年の節目であるからこそ、先輩諸氏がまちや人を想い、未来に向けて注いだ情熱をさらなる未来へと結び、育んでいかなければなりません。これまで紡いできた歴史や伝統を現状の組織体制や運動にしっかり結びつけ、人を想い、まちを想うJAYCEEとしてのあるべき姿で、和歌山市の未来を担うメンバーと共に歩んでいくことが私の使命だと強く想うのです。
しかしながら、技術革新やグローバル化が加速し、時代は目まぐるしく移り変わっています。そして、デジタル社会における個々のつながりの希薄化が、ますます顕著になると考えられます。この予測困難な時代を切り拓くためには、青年会議所運動を通じて、個々のつながりをしっかり結び、互いを思いやる心を大切にし、先輩諸氏やこれまでの事業から多くのことを学び取り、未来に生かす力が求められているのです。
そして時代の転換期の中、思いやりにあふれた未来へと歩むために、青年会議所メンバーに対し、これまで以上にまちを牽引するリーダーシップが求められています。そのためには、我々がこの時代を生き抜き、まちで運動を展開し続け、まちや人との強固な結びつきは欠かせません。

「未来の担い手となるリーダーを創出する」

 これからの未来は不透明な時代に突入しています。限られた時間の中で、私たちは何をするべきなのか、何ができるのかをしっかり考え、行動に移すことのできるリーダーが必要です。そのために、私たちの仲間を増やし続け、リーダーになるべく人財を育成しなければなりません。個々のリーダーシップが組織や和歌山市の活力となり、多彩な人財の活躍が、持続可能な和歌山市へと繋がるのです。社会に対する関心を一層高め、当事者意識を持ち未来を創造できる人財を増やします。
多様性にあふれた時代であるがゆえ、拡大方法も多岐に渡ります。一人でも多くのリーダーに出会うために、従来の拡大方法だけではなく、私たちの理念や活動内容に共感してもらえる機会を構築することで、信頼関係や組織に対する期待が育まれ、共に歩む意思が芽生えます。
また、入会歴の浅いメンバーに対しては、リーダーシップを育むために、青年会議所とまちとの結びつきを知り、その中で自分たちには何ができるのかを考える機会を創出することで、JC運動に対する情熱とまちへの強い想いを醸成します。そして、住み暮らすまちの現状にしっかり目を向け、まちの中で自分のリーダーシップの重要性を認識し、未来へ向けて成長することのできる場を創出することで、責任感を持ったまちを想う人財へと成長します。

「共感を呼ぶ運動を創出する」

 青年会議所を通して得られる経験や、かけがえのない出会いは、次代を担うリーダーにとって、大切な成長の糧となります。
本年度は、近畿地区大会和歌山大会の開催に挑戦する年です。ここで得られる経験は、組織としてはもちろんのこと、個人としての成長にも必ずや繋がります。和歌山青年会議所が行う運動だけでは触れることのできない、貴重な経験と機会を全メンバーでまちに発信するとともに、対内外のメンバーやまちとの絆をしっかり結び、組織一丸となって未来へつながる架け橋となります。
また、私たちは目まぐるしいスピードで変わりゆく社会課題に対応し、関わりを深める必要があります。私たち自身が社会にしっかりと目を向け、最先端の分野に関心を持ち、時には専門家の方々からアドバイスをいただきながら、学び続けなければなりません。まず、住み暮らす市民とまちを結ぶ笑顔と思いやりにあふれた和歌山市を創造するために、仲間とともに、青年経済人として勇敢に立ち向かうことで、明確化された社会課題を青年会議所としての切り口で切り拓き、社会に大きな変化を生み出します。

「JCのファンを創出する」

 どんなに社会に必要とされる事業を実施しても、和歌山青年会議所を知ってもらわなければ適正な評価につながりません。
どのような情報を、どのように発信すれば、より効果が生まれるのか、より共感してもらえるのかを計画し、従来の方法にとらわれない生成AIなどをうまく取り入れながら、的確な発信を行うことで、ファンを獲得し、より良い運動の発信と効果の検証に繋げます。
また、本年度は公式マスコットキャラクターである“わとらん”が生誕10周年を迎えます。
この折に、新たな価値創造と地域活性化を実現するために、対内外問わず、さらに広く発信する機会を創出することで、わとらんを和歌山青年会議所の魅力の一部として再認識されます。また、より効果的な和歌山市の広報を行うために、広報における新たな連携の機会を創出し、パートナーと共に発信を行うことで、まちを想い活動している団体同士を結びます。

「心が通じ合う交流の機会を創出する」

 青年会議所を通して得た友情は、共に困難を乗り越えることで、一層深まると実感します。語り合い、寝食を共にすることで、相手の価値観や信念に触れる機会が生まれます。委員会・会議体内ではもちろん、韓国・香港の姉妹JCに対しても同じことが言えます。
他を思いやり笑顔あふれる人間関係を構築するために、お互いを知り、認め合い、敬意も忘れず交流することで、何物にも代えられない一生の財産となり、その財産が、自身の新たな気付きや先入観を超えた成長につながります。
また、先輩諸氏との交流の中では、JAYCEEとしてのマインドやプライドを紡ぐことのできる機会を得るために、過去の歴史を聞くだけではなく、強い志をもって未来へ向けて歩み出せる交流を行うことで、世代や国境を超えた架け橋となり、絆と理念の継承を確かなものとします。

「アップデートする学びの機会を創出する」

 青年会議所には、多種多様な学びの機会があり、何気なく参加した事業の中にも、多くの気付きや学びがあります。青年経済人として恥じることのない知識や情報を学ぶために、メンバー全員で一つの学びの機会を共有することで、個々のアイデアやイメージが膨らみ、社業や青年会議所運動のヒントにつながるとともに、一人ひとりが多くの学びを得た青年経済人へと成長することで、組織としての成長にもつながります。
また、人間関係が希薄化する時代だからこそ、様々なつながりの重要性を再認識するために、公開例会では、最先端の課題について有識者と共に、楽しみながら学び、考える機会を創出することで、人と人との結びつきが深まり、まちを想う人財の大きな輪となり、新たなまちの可能性を創出します。

「未来へ結ぶ組織体制を確立する」

 まちに対しての運動の効果を最大限に高め、組織が未来に向けて歩み続けるためには、和歌山青年会議所のガバナンスを高めながら、厳守すべきルールをきちんと守り続けていく必要があります。また、これからの時代に即した和歌山青年会議所の仕組みを検討し、魅力を発揮できる組織運営を目指します。
しかし、規律や制度の意義を蔑ろにすると、今まで長きに渡り受け継がれてきた組織基盤が崩れてしまいます。私たちの運動を円滑に進めていくために、理事会や総会を有意義かつ適切に運営していくことで、一人ひとりが責任と自覚を持ち、和歌山青年会議所としての存在意義をさらに高めます。また、財政面においても、透明性の高い財務管理、コンプライアンス審査を円滑に徹底して行うことで、組織全体のガバナンスを強化し、堅実な財政運営を実現します。

「想いを結び、未来へつなぐ価値を創出する」

 先輩諸氏がまちの発展やメンバーの成長を願い、青年会議所運動に邁進してこられた歴史があります。和歌山だけではなく、近畿・日本・世界を見据えて運動を続けてこられた先輩たちが居たからこそ、今の和歌山青年会議所があります。同様に未来の青年会議所を創っていくのは間違いなく私たちなのです。
まず、思いやりにあふれた組織であるために、近畿地区大会和歌山大会という成長の機会をメンバーが一丸となって取り組むことで、メンバー同士の絆が一層深まり、どんなことにも共に挑戦して乗り越えることのできるリーダーシップが育まれます。また、住み暮らすまちに誇りを持ち今後も活動していくために、現状の和歌山市の社会課題や特徴を正しく知ることで、後世に伝えたくなる和歌山の魅力を再認識する機会とします。
さらに、組織の魅力を深め、共通認識として持ち続けるために、組織の歴史や先輩たちの誇りに触れる機会をもつことで、和歌山青年会議所が抱える現状の課題や問題点に気付き、これから歩む青年会議所の未来について仲間と共に考え、新たな価値を創出する機会とします。

結びに

 強い絆で結ばれた仲間とともに、夢を語り合い、互いに個々の意識を高め、未来を担うリーダーとしての資質をより一層磨く私たち青年会議所メンバーは、人と人、まちと人、そして想いと行動を結び、地域社会に深く関わる中で、未来を描くリーダーとしての当事者意識を持ち、社会課題に真摯に取り組みます。そして、仲間と共に切磋琢磨して得られた知識と経験を活かし、いかなる時代変化にも対応できる力を備えた青年団体として、明るい豊かな和歌山市の実現に向けて、力強くまちを牽引し続けます。
まちを深く想う心を大切に、しっかりと結んだこの絆を胸に、
「歴史と共に、思いやりにあふれた未来へ歩む」

2026年度 役員

  1. 森口 慎子

    第70代 理事長

  2. 石井 勇気

    直前理事長 兼 監事

  3. 松下 正典

    外部監事

  4. 大西 清悟

    副理事長

  5. 濱田 圭彦

    副理事長

  6. 櫃本 奈美子

    副理事長

  7. 曽根 英貴

    専務理事

  8. 樫畑 茉莉子

    会員研修室 室長

  9. 島本 和典

    例会交流室 室長

  10. 東出 和馬

    地域価値創造室 室長

  11. 池上 佳奈

    理事

  12. 江頭 一磨

    理事
    財政規則審査会議 議長

  13. 大野 勇太

    理事
    広報委員会 委員長

  14. 川本 祐希

    理事

  15. 木村 晴菜

    理事
    会員開発委員会 委員長

  16. 児玉 健吾

    理事

  17. 塩路 拓也

    理事

  18. 千田 侑紀

    理事

  19. 谷口 竜一

    理事

  20. 當山 雅直

    理事
    例会委員会 委員会長

  21. 中谷 早希

    理事
    交流委員会 委員長

  22. 西尾 友秀

    理事
    まちづくり委員会 委員長

  23. 日髙 生弥

    理事
    会員拡大委員会 委員長

  24. 廣瀬 光貴

    理事
    総務委員会 委員長

  25. 美野 達哉

    理事

  26. 矢田 聖人

    理事

  27. 八幡 勇斗

    理事

  28. 山路 真由

    理事

  29. 若林 拓也

    理事

  30. 村田 興平

    事務局長

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