理事長所信

理事長所信

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一般社団法人和歌山青年会議所
2018年度 第62代 理事長
森 下 泰 寛

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はじめに

私は青年会議所に入会してから、運動を行っていく上で先輩諸氏や仲間に私の至らない点をご指摘やアドバイスをいただき、常に成長し続けることができました。自らが教わったことを次代にも伝えていくことが恩を返すことであり、活動期間に限りのある青年会議所の使命であると考えます。
青年会議所は長年、先輩諸氏が築いてこられた組織としての強固な土台があり、会議の方法をはじめ、委員会の運営や事業構築、礼儀、コミュニケーションの取り方など、様々なことを学ぶことができる団体です。そして同時に新しい時代を切り開ける力を持ちながらも、それを実行するために必要なリーダーシップを持った人財もたくさんおり、先輩諸氏の志を引き継ぎながら時代に即した形に進化していかなければなりません。

戦後、日本がGHQの統治下にあった時代に、「明るい豊かな社会」の実現を夢見た若者たちが日本で最初の青年会議所を立ち上げました。統治される側としての不安な気持ちを抱き、物質的にも現代と比べると裕福とはいえない時代であったと推測します。そういう時代の中だからこそ「明るい豊かな社会」を夢見たのだと思います。
それから六十数年が経ち、先人たちが夢見た「明るい豊かな社会」は実現できたのでしょうか。私は大部分が実現されたと思っています。政治や貿易、社会保障など、様々な問題はありますが、統治される時代は終わり、生活水準も上がって不自由なく暮らせる時代になりました。
それでは我々はこれからの時代、どのような「明るい豊かな社会」を目指せば良いのでしょうか。その捉え方は時代背景とともに変化していくものですが、私はまず、これからの青年会議所が目指すべき「明るい豊かな社会」を考えました。
そこで「明るさ」は「まち全体の元気」、「豊かさ」は「心の豊かさ」であると位置づけました。日常の忙しさに追われ、つい本来の目的を見失いがちになりますが、我々JAYCEEは常に「明るい豊かな社会」を目指して運動しなくてはなりません。「元気なまち」と「心の豊かさ」を兼ね備えた「明るい豊かな和歌山市」を目指すためにはどうすれば良いのか、私が辿りついた答えは「シンプルに たのしく いこう!」です。この一文に私は3つの想いを込めています。

シンプルに

これは本質を見極めるということ。適当にするということではありません。すべての無駄を省いて、本当に大切なことだけ、本来の目的に沿ったことだけに絞るということ。経営戦略でいう「選択と集中」に当たる部分です。理解するというよりも、見た瞬間、直感的にわかるものでなければ、人の心に伝播することはできません。

たのしく

読んで字のごとく、人を楽しい気持ちにさせること、そして自分自身も楽しむこと。心の豊かさを追求するには、必要不可欠な根幹の部分になります。楽しいところに人は集まります。楽しいことには苦労も忘れます。楽しいことには力が集まります。「まち」が元気になり、心を豊かにするには、これ以外に方法はありません。

いこう!

これは挑戦するということ。そして私自身にも言い聞かせる言葉でもあります。人生は選択の連続です。常に様々な決断をして前に進んでいかなくてはなりません。進んでいくにはいつも迷いや葛藤があると思います。しかし、そこで自分が成長できるとすれば「挑戦する」の一択しかありません。できるか、できないかではありません。そして、自分の信じた道を進むかどうか、やるか、やらないか迷った時に、声に出してこの言葉を言ってみてください。未来を創っていくには、いつも挑戦する気持ちが重要です。

楽しいところに人は集まる

楽しいところに人は集まります。逆に楽しくないと判断したところには、人は興味を抱きません。和歌山の「まち」には様々な資源があります。
まずは我々自身が「まち」の資源や魅力に気づく必要があります。和歌山以外の方にその魅力が伝われば、おのずと人は集まり、「まち」は活性化し、元気になります。楽しいことをして和歌山の魅力に気づいてもらうのか、和歌山の魅力を発信して楽しんでもらうのか、これは手段を選びません。大切なのは和歌山を楽しんでもらうこと。和歌山の魅力に気づいてもらい、また和歌山に行きたいと思ってもらうことです。
携わった会員も地域貢献の大切さを感じることで、青年会議所運動へのモチベーションを上げる好循環につながります。和歌山青年会議所の魅力を多くの市民に伝えるために、積極的な広報活動を行います。
まずは誰が見てもわかりやすいように発信し、多くの人に和歌山青年会議所が行う運動のすばらしさや楽しさを伝播することが重要です。そして、従来行ってきた各事業の事前告知、事後報告だけにとどまらず、対外の動員が必要な事業に関しては、各委員会と連携し、様々な媒体を通じて積極的かつ戦略的に魅力をPRします。
さらに時代に即した方法を検証し、実践することで、見るものを楽しい気持ちにさせ、発信力の強化につなげます。青年会議所運動が多くの市民の心を捉えるものになれば、志を同じうする者が集まってくると考えます。我々JAYCEEは40歳を上限に運動の期間が定められており、運動の発信力を維持し拡大していくには、断片的ではなく継続的に志の高い会員の力が必要です。
また拡大運動は個人の力だけでなく、会員全員の運動として捉え、志を一つにして、輝ける未来を創っていくことにつながると信じ、青年会議所の楽しさ、すばらしさを伝えることで会員の拡大を行います。

人財の成長

子供たちを取り巻く環境は少子高齢化や核家族化、電子機器の発達など様々な要因により大きく変化し、人との関わりが少なくなり、コミュニケーションを取ることや主体的に物事を考えることが苦手になりつつあります。子供や若者だけでなく大人も交えた世代を超えた重層的な人の「和」による運動を通し、社会生活をする上で欠かせない円滑な人間関係や秩序を維持するための「礼儀」や「他を慮る道徳心」、「コミュニケーション能力」を学びます。
青年会議所運動を通して主体的に考え、行動できる将来のリーダー育成を目指します。また、和歌山の歴史や伝統、文化振興に寄与することができる個人や団体を応援し、さらなる和歌山の魅力発信に貢献します。さらに将来のリーダーを育成していくために、地域を牽引していける力強い指導力の開発を行います。それには人財の成長が不可欠ですが、人間誰しも高い志を持って生まれるわけではないので、高い志を持つきっかけが必要です。
先輩諸氏から引き継いできた伝統のある事業に、入会歴の短い会員ならではの新しい意見やアイデアを加え、入会歴の長い会員にも新しい気づきの場となる機会とします。事業を企画し、運営していく中で、俯瞰的に物事を捉え、己自身の能力を最大限に引き出し、主体的に行動する力を学びます。

友情と学び

我々には先輩諸氏から引き継いできた海外の青年会議所との深い友情があり、国際相互理解を深め、世界の繁栄と平和に寄与する担いがあります。
外を知って、内を知るというように、海外旅行に行くと、逆に日本のすばらしさに気づくことがあります。国際的な視野を広めるため、学んだ海外の歴史や文化、伝統についての知識を持ち帰り、和歌山の良さを再発見し、さらなる運動の礎とします。
また、日本の文化ともいうべき、おもてなしの精神を忘れることなく、未来永劫と続く友情をさらに深くて厚いものにします。例会は和歌山青年会議所の会員が一堂に会し、意志の統一をはかる場であり、様々な運動を行っていく上で欠かすことのできない学びの場であります。方向を一つにし、士気を高めることで、会員間の絆をより強固にし、運動の発信力を高めます。また会員だけにとどまらず、広く市民の方々にも公開し、学びや気づきの場にするとともに、和歌山青年会議所が目指している方向性を理解していただきます。

次代を創る組織づくり

強い発信力のある運動を行っていくために、最大限の力を発揮できる強固な組織が必要です。まずは組織の本質を理解し、円滑な組織運営を率先して進めるとともに、会員全員が楽しんで青年会議所運動に邁進できるよう環境をつくります。
財政面においても揺るぎない地盤を構築します。限りある財源を適正に運用するため、厳しい目を持つとともに、事業への志には寛容と優しさを持ち合わせ、運動の効果を最大限に発揮できるよう審査を行います。また公益性、コンプライアンスの面からも適切で効果的な運動かどうかを厳格に審査し、信頼ある組織の土台となるように管理していきます。

結びに

明るい豊かな和歌山市を目指し、ひたむきに運動を行うことが「奉仕」となり、また運動を行っていく上で、様々な苦労や失敗を経験し、壁にぶち当たり、それを乗り越えていくことが「修練」となり、真剣に取り組むことで、同じ志を持った固い「友情」が生まれます。

「おもしろき こともなき世を おもしろく」

この句は幕末に長州藩の尊王攘夷の志士として活躍した高杉晋作が詠んだ詩といわれています。解釈は諸説ありますが、諸外国から開国を迫られた、日本の大転換期ともいえるこの時代に、絶対的な存在である幕府を倒し、さらにその先の平和な日本を夢見て、自分たちでおもしろい国を創っていこうという気持ちを私は感じます。これは青年会議所運動にもいえることであり、人任せにするのではなく、自分たちが想い描く未来を、自らの手で創っていくということに通じます。
「明るい豊かな社会」は他人任せにしても実現できません。自分たちが想い描いた理想の未来は、自分たちの手で創っていくしか方法はありません。そのためには、まず理想の未来を想い描こう。本質を見極め、多くの市民とともに自分自身も楽しみ、幸せになれるように恐れず挑戦していけば、必ず「まち」はさらに元気になり、我々の「心」もさらに豊かになります。

「輝く未来は自ら創ろう!」

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